援助付き雇用(Supported employment:SE)とは、1986年に米国リハビリテーション法改正で制度化され、①一般雇用、②統合された職場、③継続的援助(個別の同行支援やジョブコーチなどの職場訪問含む)といった要素をもち、④重度の障害者を対象として試みられる重度の精神障害をもつ人のための就労支援サービスです1)。また個別就労支援(Individual Placement and Support:IPS)とは、BeckerやDrakeらが中心となって、1980年代後半、米国にて開発された援助付き雇用の一モデルです2)。近年では、援助付き雇用とIPSとを同一のものしてみなす傾向がありますが3)、精神障害者の就労支援に焦点を当てたIPSでは、特に以下の8つの明確な基本原則に基づいて展開されます4)。
2) Becker DR, Drake RE: A working life for people with server mental illness.Oxford: Oxford University press, 15-16,2003.(大島巌・他監訳:精神障害をもつ人たちのワーキングライフ.金剛出版, 31-32, 2004)
3) Bond GR, Drake RE, Becker DR: An update on randomized controlled trials of evidence-based supported employment. Psychiatric Rehabilitation Journal, 31: 280-290, 2008.
援助付き雇用/IPSモデル
援助付き雇用(Supported employment:SE)とは、1986年に米国リハビリテーション法改正で制度化され、①一般雇用、②統合された職場、③継続的援助(個別の同行支援やジョブコーチなどの職場訪問含む)といった要素をもち、④重度の障害者を対象として試みられる重度の精神障害をもつ人のための就労支援サービスです1)。また個別就労支援(Individual Placement and Support:IPS)とは、BeckerやDrakeらが中心となって、1980年代後半、米国にて開発された援助付き雇用の一モデルです2)。近年では、援助付き雇用とIPSとを同一のものしてみなす傾向がありますが3)、精神障害者の就労支援に焦点を当てたIPSでは、特に以下の8つの明確な基本原則に基づいて展開されます4)。
<IPSモデルの8原則>
(1)競争的就労が目標
(2)就労支援サービスは、精神保健福祉サービスと統合されている
(3)働きたいと思う全ての精神障害者を対象とする
(4)クライアントの好みが優先される
(5)社会保障(生活保護・障害年金など)に関する相談サービスを提供する
(6)働きたいと本人が希望したら、迅速に就労支援サービスを提供する
(7)クライアントの好みに基づく雇用主との関係作り
(8)継続的な支援
【引用文献】
1) 相澤欽一:現場で使える精神障害者雇用支援ハンドブック.金剛出版:42-50,2007.
2) Becker DR, Drake RE: A working life for people with server mental illness.Oxford: Oxford University press, 15-16,2003.(大島巌・他監訳:精神障害をもつ人たちのワーキングライフ.金剛出版, 31-32, 2004)
3) Bond GR, Drake RE, Becker DR: An update on randomized controlled trials of evidence-based supported employment. Psychiatric Rehabilitation Journal, 31: 280-290, 2008.
4) Dartmouth Psychiatric Research Center: Practice principles of IPS supported employment. Dartmouth Psychiatric Research Center, 2011. Available from:
http://www.dartmouth.edu/~ips/page48/page79/files/ips-practice-principles-002880029.pdf
→VCAT-Jとは →認知機能リハビリテーション
検索